カルチャーMIXフェスタ2017開催 その1 (11/3-5)

カルチャーMIXフェスタ2017が開催されました 芝居編(11/3,4,5)(1/3)
 11/3(金)10:00より、万代市民会館5Fオープンスペースにて、6Fステージイベントに先駆けて『合同作品展示会 Emotional Hearts 2017-君に逢いたい僕がいる-』が開催されました。
 展示会では夏のプレ展示会よりも多くの方々が作品を展示されました。
 また夏以降に作風を修正したり、角度を変えた新作を作ることでアーティストは発展しました。
 展示された作品には、「SOUL TO RADIO」に参加された金子ボボさん、実行委員会ワークショップ企画『若者による若者のための俳句講座2017』、新潟万代地区をライトアップした写真、ストーンアート、CG作画で作られたイラストやアイドルをモチーフにしたイラスト、ビーズアクセサリなどがあり、お客さんを楽しませました。
「このイラストめっちゃかわいい」「YUKIさんのCDが展示してある!」など、さまざまな感想を頂きました。
 そして今回はカルチャーMIXフェスタ十周年企画ということで、3,4,5日の三日間にわたってイベントが開催されました。
 3日(金)は芝居の日として、二種類の演劇が交互に上演されました。
 今回は芝居・ステージイベント・展示会の三つに焦点を合わせてみなさんにご紹介できればと思います。

 

『if』~その日 その時 本当に~ 制作 D-Soul 脚本・演出 Kazue
 パンフレットのあらすじでは、
「その時、人は何が出来るのか?
何をどう思い、誰を想うのか……
現実に直面してはじめて知ることの出来る事実。
その事実こそが真実。
直面する未曾有の危機の中、僕らは一体何をどう出来るのか……」
 あらすじに具体さがありませんし、文面が不穏です。果たして何が出るのか? 直接舞台に足を運びました。
 圧倒されました。
 最初の立ち上がりから事態の展開、クライマックスにかけて全てが具体的で、これでもかと情報が詰め込まれています。
 背景や役者の立ち振舞い、演出、音の広がり、客席から見られるすべてが情報や伏線の渦になって、さながらわたしたち全体が情報という名のボックスに詰め込まれたようです。
 舞台では多くの人が考えていたことが、考えていたものが、より最悪の形となって表れていました。
 多くの人がわめき、混乱し、ふんばり、議論を繰り返し、立ち上がろうとする中、それでも「未曾有の危機」はいっそうひどくなって露出します。
 現実には未だ無い、想像の想像を重ねたものに過ぎないものが、わずかな可能性に過ぎないものが、「if」でしかなかったものが実際に目の前に表現されると、胸が締め付けられます。
 不気味な素早さで過去と未来が入り混じり、現在を覆い、人々は苦しみます。情報という名の毒に苦しめられ、それでもなお人々はあがきます。
 しかし時間は過ぎていき、最後に役者たちは舞台から消えていきます。舞台の張り出しから客席に降りていくのです。わたしたち自身に溶け込むように。
 心臓が痛くなるような静けさと不穏さが終わった後、わたしは舞台を後にしました……

 『探偵を探せ!』Find the detective! 制作 Y2工房 脚本・演出 樋口雅夫
あらすじでは「目を覚ますと見知らぬ部屋に閉じ込められていた青年。
そしてそこには詐欺師、軍人、花屋、等々多種多様な人達が……やがて彼がそこで見つけた一枚の紙に書かれていたのは。
『探偵を探せ!』
彼は無事に部屋から出られるのか!?」
「最初から詐欺師がいるんなら、それを逮捕すれば終わりやろ」と適当なことを考えながら客席に座ったら、繰り広げられるのは活劇!
 キャラクターたちが動く!
 はたく! 演技する!
 演劇ってこんなに動くのか? とわたしは思いましたが、
 よく考えたら前に観た『if』ではシリアスに話が進むので、こんなに軽快に舞台が動くことにギャップがあるのです。
 そしてセリフもめまぐるしい。ドタバタ騒ぎは役者とかみあい、クライマックスに進みます。
 楽しい!
 わたしは心から舞台を楽しみ、笑い、そしてダイナミックでさっきとは別な緊張感がみなぎるコメディを最後まで観ました。
「ものすごい芝居だったな」わたしは舞台を出て、水を一口飲み、なぜか独り言をいいながら出ていったのでした。

 金曜日は芝居の日。
 芝居は、再演されない限り一回きりです。どれだけストーリーが面白く役者が偉大でも、その日それっきり。
 そのめぐり合わせ、偶然出会うことのできた瞬間のすごさを思い知らされながら、わたしは深々とパンフレットをしまいました……
 次回の更新では4,5日に開かれたステージイベント全体についてお送りしたいと思います。

 実行委員会 Murayama