『23th 空間共有型ラジオ的公開番組 SOUL TO RADIO』開催(ゲスト:チヒロ・ブルースさん)(6/9)

 6/9(金)万代市民会館5Fオープンスペースにて『SOUL TO RADIO』が開催されました。
 今回のラジオは特別編となっており、6/10(土)、6/11(日)に開かれるEmortional Hearts 2017 summer .verのセッティングを終えた豪華セットの中で番組はスタートしました。
 パーソナリティーにはLOVE-ISM代表の司山園美さん、ゲストはカルチャーMIXフェスタに作家・アーティスト・裏方と、あらゆる場面で参加され、ミスター・カルチャーMIXと呼ばれるほどの活躍をされているブロガーのチヒロ・ブルースさんです。
 公開番組はツイキャスでも同時放送されました。

 ラジオの切り出しは、チヒロさんの演劇をはじめとした表現との出会いでした。高校まで新潟に住んでいたチヒロさんが、どうして「松本(長野県)の演劇集団BLUES」に所属するようになったんですか? から話はスタートしました。
 チヒロさんは大学時代、双極性障害や発達障害、進路関係で深く悩む時期がありましたが、そんな時、演劇のワークショップに参加することで、表現の楽しさに気づきました。そうして、卒業してからも演劇でやっていこうと考えました。
 大学卒業後はアルバイトをしながら演劇を続け、後ほど新潟へと戻ってきました。
 そして新潟へと凱旋後、運命の出会いを果たします。『こわれ者の祭典』というパフォーマンスイベント、そして『こわれ者の祭典』代表・月乃光司さんと出会ったのです。
 月乃さんはチヒロさんにとって、仕事・生活などをうまく世渡りしなければいけないという既成概念を壊してくれる、精神疾患を抱えていてもそれを受けいれていこう、と思わせてくれる人でした。悩みを抱えながら生きる大人の生き方……それでいて、自分に正直で自然に生きるやり方もあるんだ、ということの集大成が、まさに月乃さんだったのです。まさにロックンロールでした。筆者も月乃さんのパフォーマンスを見たことがありましたが、詩の絶叫朗読など、己の生き様を舞台で力強く表現するやり方が印象的でした。
 アルコール依存症、引きこもり生活を経た月乃さんのパフォーマンスから、チヒロさんは「どんな人でも自分らしく生きていい」というメッセージを受け取ったといいました。その声は印象的でした。
 それからチヒロさんの表現に幅が広がりました。演劇の他にイラスト、ブログなど。
 またブログを書き始めた理由は、成功・評価だけを物差しにするのではなく、全ての人が素晴らしいということを、きちんとログを取って確認していきたい。そうすることは自分のためになるし、ログを見る他の人のためにもなるのではというところもありました
 表現者として生きるだけでなく、チヒロさんは生活の面も尊重しています。表現をしていくのも重要だけれども、いちばん大事なものは自分の人生なので、ちゃんと寝て、起きて、そして仕事をして、……というサイクルを作り、その上で表現をしていきたいということでした。あまりムリせずに、自分らしくしていきたい。だからきちんと仕事もしていきたい。なるほどと頷くものでした。
 談義の後は、チヒロさんのリクエスト曲から、映画『PARKS』のOSTより、『PARK MUSIC』。『PASKS』という邦画は、三人の若者が何十年前の作りかけの音楽を見つけて、その続きの音楽を自分たちを作ろうとする青春な映画です。シネ・ウインドで公開中。

 その後は恒例の質問タイム。
 Q:尊敬している人を三人挙げて下さい。
 A:え! いきなり難しいの来ましたね。そうですねえ……じゃあ新潟縛りで、月乃光司さんと芸術家の会田誠さん、それからニイガタ・パフォーマンス・スクールの斉木としや先生です。僕は松本で演劇を始めた時にすごく感動したのですけど、斉木先生は、僕が松本で感じた感動そのものを、ここ新潟で改めて与えてくれる人なんです。とても熱のある人なんですね。

 Q:今回のカルチャーMIXフェスタ2017 summer .verでも、たくさんの作品を出展していますが、今回の見どころはなんですか?
 A:最近描きためてきたイラストで、ポチっていう名前の犬のイラストが多いのですが、今回はポチのイラストに絞って展示しましたね。
 などなど、多くの質問が寄せられました。

 最後に『SOUL TO RADIO』にちなんでSOULなメッセージをお願いしました。色紙に書かれた内容は、
〈試行錯誤とか紆余曲折をしながら楽しく生きていきましょう〉でした。いろいろな悩みを抱えながら、生きる魅力を楽しんできたチヒロさんらしさが伝わるメッセージです。
 ラジオを聞いていて印象的だったのは、「今の世の中は即戦力や、新卒を求める向きがとても強いけれど、少しずつ進んでいく、自分のペースを守りながらやっていく生き方もある」でした。

 最後にチヒロ・ブルースさんが出演される別イベントの宣伝です。
 7/1(土)「青春なんてなかった」~トーク・朗読・音楽!  生きづらさを抱えた人間賛歌vol.2~ in えんとつシアターが開催されます。
 チヒロ・ブルースさん、成宮アイコさんが出演される、「新潟で青春を過ごしたかった全ての俺たちへ捧げる」トークと朗読ライブと音楽によるエンターテイメントイベント。キャッチコピーが突き刺さります!
【出演者】チヒロ・ブルース(演劇集団BLUES) 成宮アイコ(朗読詩人/カウンター達の朗読会) ありす 月乃光司(こわれ者の祭典 代表) タダフジカ(ギター弾き語り)(順不同)
【時間】OPEN18:30/START19:00
【料金】予約&当日1500円(当日同料金・予約者に入場時特典あり)
【予約方法】件名を「えんとつシアター」お名前と予約枚数を

ningensanka.painting@gmail.comまで
【会場】新潟古町えんとつシアター(新潟市中央区東堀通6-1051-1 G.Eビル地下1階)

 となります。
 公開番組は終了しましたが、同時放送のツイキャスは盛り上がり、とても賑やかな締め方となりました。
 チヒロ・ブルースさん、ありがとうございました!

 実行委員会 Murayama